航空機警乗スカイマーシャル




警察の装備 航空機編

航空機警乗スカイマーシャル 




■ 公開日 2013/05/09 15:24:51  
スポンサード リンク


機動隊員が私服で銃を持ち、旅客機に搭乗!スカイマーシャルだ!手を上げろ!


旅客機をハイジャックする行為は多数の乗客乗員のみならず、地上の人をも巻き込む危険なテロ行為であり、絶対に許されません。2001年にはいわゆる911テロ事件が発生しましたが、乗っ取った旅客機自体をビルへのテロに利用するなど、新たな形でのテロの脅威も懸念されています。旅客機では、飛行の安全を脅かす乗客がいた場合、機長の権限で拘束出来ることが「航空機内で行なわれた犯罪その他ある種の行為に関する条約」という条約で国際的に取り決められています。しかし、武装したハイジャック犯などの場合は、武器を持たない機長では対応不可能でした。欧米ではこのようなもっぱらハイジャック行為に対処するため、武装した民間の警備員や法執行官を旅客機に乗り込ませて警戒に努めています。これがいわゆる欧米でスタンダードになっている『スカイマーシャル』という制度です。なお、アメリカでは旅客機の運行乗務員自体に小型武器で武装させる『Federal Flight Deck Officer program』という制度も導入されていますが、これはアメリカ国内のみで許されている制度です。

ハイジャックとの戦い―安全運航をめざして (交通ブックス)
ハイジャックとの戦い―安全運航をめざして (交通ブックス)
4425777417 | 稲坂 硬一 | 成山堂書店 | ¥ 1,620 | 2006-06


日本のスカイマーシャルと航空機警乗警察官


すでに欧米では広く実施されているスカイマーシャル制度ですが、日本の警察でも911テロの翌年、2002年から採用されており、成田空港を管轄する千葉県警察と関西国際空港を管轄する大阪府警では航空機警乗警察官と呼ばれる機動隊員が旅客機に乗客に紛れて乗り込んでハイジャックなどの機内テロに備えています。近年は羽田を管轄する警視庁も同様の措置をとっているとされます。あくまで海外便だけの措置であり、国内便には警乗しないようです。当然、万が一のテロリストへの対処の際にはけん銃の使用も想定されていますので、警乗の警察官は欧米同様にけん銃を携帯して乗り込んでいます。3万フィートの与圧された機内で通常の弾丸を使用すると、機体に穴が開いて気圧が失われる可能性があることから、スカイマーシャルでは固いものに命中すると砕け散る「フランジブル弾」と呼ばれる特殊な弾丸を使用しています。海上自衛隊特別警備隊も、敵の艦艇へ乗り込んで閉所で銃撃戦を展開するという任務の特性から、跳弾を防ぐ目的でHK-416用にフランジブル弾を採用しています。なお、日本のスカイマーシャル制度については、国土交通省によれば、セキュリティ上の問題から公表できないとして詳細な人員数や装備などは非公表です。

「日本航空機長組合」は武装警官搭乗(警乗)に反対を表明


日本航空の旅客機機長で作る組合組織である日本航空機長組合は2004年の時点で、旅客機に銃を持った警察官を搭乗させる警乗活動について「機内に武器が存在することの危険性について疑念が拭いきれない」として反対の表明をしています。

スポンサード リンク






inserted by FC2 system