警視庁と警察庁の違い




警察の装備 航空機編


警視庁と警察庁の違い 




■ 公開日 2013/05/09 15:24:51  
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警察庁は"国の機関"、警視庁は"MPD"。MPDって・・・?

警察と一言で言っても、47都道府県それぞれが設置する警察、皇宮警察などがあります。そして、これら全国の警察を掌握するのが日本の警察機関で最上位に位置する警察庁です。警察庁は国の機関として、47都道府県と皇宮警察を指揮する立場にあり、もちろん警視庁も指揮下です。ただし、警察庁の実務は警察全体の指揮監督だけであり、実際の捜査などを行うのは各都道府県警察になります。東京都千代田区霞が関二丁目1番1号にある警視庁とは別の場所にあり、霞が関の中央合同庁舎に入っており、ここには皇宮警察本部も同居しています。また、警察庁は管区警察局という地方出張機関を持っており、これは都道府県警察とは別の警察組織です。警察庁は警察庁長官を頂に、多くの職員を有しており、ほとんどがいわゆるキャリア採用の警察官ですが、各都道府県警察から出向してきた地方採用の警察官も働いています。そのほか、警察官以外にもいわゆる事務官や技官等の職員や、他省庁から出向している職員もいます。また、デスノートの主人公が就職したことでお馴染み、警察庁情報通信局は警察部内の情報ネットワークや警察無線の構築を行う、警察庁内の技術部門です。また、インターネット犯罪の取締りのための情報技術の解析に関することも任務となっています。特別な技術が必要となるため、人員の主体は警察官ではなく、ほとんどが難関無線資格の「総合無線通信士」を持った警察庁技官で構成されています。このような形態は警察の組織の中でもかなり珍しいと見てよいでしょう。ただ、警察官が全くいないという事は無く、少数ですが警察官も所属しています。警視総監よりも偉いのが警察庁長官で、全警察官の中で最上位の警察官です。しかし、警察庁長官自体は階級ではありません。一方、警視庁の英語表記はMetropolitan Police Department。通称MPD。つまり"首都警察"です。ただ、行政組織的には警視庁はあくまで東京都の警察行政を管轄する「東京都警察」であり、一地方警察本部に過ぎず、実際、警視庁には他の道府警察本部を監督、指揮する権限などはありませんし、他の道府県警察本部と比べても特段、警視庁という組織の立場が上だったりすることはありません。というのが建前ですが、警視庁のみが全国の警察の中で唯一、警視庁を名乗ることが許されており、大阪府警も「大阪警視庁」を名乗れません(戦後は大阪市警視庁を名乗ったこともありました)。警視庁のトップである警視総監(警察の中で唯一の階級であり役職)の立場は他の道府県警察本部長の階級(警視監か警視長)を凌駕しており、警視総監の階級的立場はほかの警察本部長よりも上というのが事実です。さらに所属する警察官も他の警察本部の約二倍の4万3千人規模。なお、警察庁のキャリアはほぼ必ず、警視庁で実務を学びます。

国家公安委員会と警察庁


さて、警察の中で一番偉いのは警察庁ですが、警察庁の管理をするのがさらに偉い「国家公安委員会」という内閣府の外局です。東京都公安委員会のホームページには、「都道府県の住民を代表するものとして都道府県警察の民主的な管理を保障し、また、独立の合議体としての中正な運営により政治的中立性を保障確保するための機関です」 という説明があります。つまり、公安委員会は警察の民主的管理者という位置づけになっており、警察行政の民主的管理と政治的中立性の確保のため警察庁を管理すると決まっています。また各地方ごとに各都道府県公安委員会が設置されています。国家公安委員会の主だった役割は、警察制度の企画立案や予算、国の公安に関係する事案、警察官の教育、警察行政に関する調整などの事務です。民主的警察監督を標榜するためなのか、罪滅ぼしなのか、松本サリン事件で冤罪まがいに陥れられた河野さんも長野県公安委員を1任期務めたことがあります。なお、国家公安委員会は公安調査庁とは別の組織です。

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