警察の射撃訓練





警察の装備 航空機編































































警察の射撃訓練 




■ 公開日 2013/05/09 15:24:51  
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日本の警察官は満足に射撃訓練を受けられていない?

日本の射撃競技の場合、ほとんどが警察官や自衛官が選手の大半を占めています。こういった選手は自衛隊の場合、オリンピックの金メダルを取るためだけに存在する自衛隊体育学校の所属選手です。警察の場合は、各都道府県警察に所属する警察官で、やはり特別な射撃訓練を受けている特練員と呼ばれる警察官です。さて、やはりアメリカの警察と異なり、日本警察での射撃訓練は特別な訓練です。一般の警察官の場合は年に一回程度、合計で40から50発程度(え?"俺はそんなに撃たせてもらえないぞ"ですって?)です。しかも、これは第一線で活動する地域部や刑事部の警察官の場合。交通部や内勤の警務部の警察官の場合はさらに少なくなります。実際に、警察庁の通達では現場に出る可能性が高い地域課の交番勤員務や刑事課の刑事巡査などに、最低でも年1回の実弾による射撃訓練を義務付けていますが、それで満足とは言えない状況です。2014年に47都道府県警察本部が実弾訓練で使用した弾薬の購入経費は2億2千万円余り。これでは、全国の警察官が年間に数十発の実弾訓練ができる程度の費用にしかならないようです。したがって、警察庁は警察官の射撃の腕が鈍らないように、ビデオ・シミュレーターを用いた映像訓練も併せて行うことを全国の警察本部へ通達しています。ビデオ・シミュレーター訓練は、一般の警察署内でも武道場や会議室などの広いスペースを利用して模擬の訓練ができる利点がありますが、近年では一部の警察本部において新設の警察署のいくつかに射撃場をあらかじめ併設しており、わざわざ警察学校まで出向かなくても、所属する本署の中で80年代の刑事ドラマヨロシク実弾射撃訓練が行える場合もあります。しかし、このように射撃場を併設する警察署は全国的に見てもまだそう多くありません。なお、拳銃の扱いには「拳銃操法」という検定があり、級による格付けがあります。

警察の銃に照準が無いって本当?いいえ。M3913、USP、P2000など全てあります。


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三才ブックスのラジオ関係の別冊本、その名も「警察の本」という書籍で「日本警察の銃には照星(フロントサイト)はあっても照門(リアサイト)はない。なぜなら、日本警察は銃の使用目的を攻撃ではなく防御においているからだ」という主旨が書いてありました。しかし、実際には警察に納入されているニューナンブから、現行のベレッタ92、M3913、USP、P2000、グロック19、MP5などに至るまで、どれも照準が前後にあります。MP5やベレッタに至っては、精確に照準をするためのダットサイト(光学照準装置)までついています。「敢えてリアサイトをはずして納入されている」なんて話も、この本以外で証言はありません。実際、防御というよりは日本警察では銃を容疑者の殺傷などのために使用しているのは明白ですから、フロントサイトはもちろん、リアサイトもついていなければ使い物になりません。ではなぜ編集者は「日本警察の銃に照準はない」と書いたのでしょうか。考えられる理由は、ニューナンブおよびその原型になったスミス&ウェッソン社の回転式けん銃の形状にあると思われます。例えば、M37エアーウェイトを真横から見ると、フロントサイトのみ確認できますが、リアサイトは見当たらないような印象を受けますよね。しかし、銃を構えて後ろからきちんと狙いを定めれば、「リアサイト」がきちんと設けられていることは明白なんですよね。もし、ニューナンブやM36、M10にコルト社の回転式拳銃のように大型のアジャスタブル(調整式)リアサイトでもついていれば、このライターが映画などで拳銃を真横から見たことしかなかったにせよ、モデルガンすらオモチャ屋で見たことがなかったにせよ「日本警察の拳銃には照星はあっても照門はない!なぜなら(略)」などとは書かなかったのではないでしょうか。もっとも、この"溝"をリアサイトではないと主張するなら話は別ですけれども・・・。ともかく、下記で紹介する正確な射撃を行うための訓練を見れば、日本の警察官は拳銃を発砲する際に「防御のために・・」なんてアバウト感覚で撃っているとは言えないでしょう。

現在主流の射撃訓練


日本の警察におけるけん銃の使用手順については通常であれば、まず銃口を相手に向ける「構え」を行い、警告を発し、従わなければ、足元または上空への威嚇射撃を行います。それでも被疑者が抵抗をやめなければ、足や腕など、致命傷にならない人体の部分に向けて発砲する手はずになっています。しかし、当然ながら状況のひっ迫性においては、緊急避難措置として、やむをえず被疑者を一発で無力化させなければならない場合もありますから、頭部に命中させることもあります。実際に、公開された警視庁特殊部隊SATの訓練映像では"人質をとった犯人を模した標的"の顔に全弾命中させています。警察では長らく、精確な着弾を期すために撃鉄を起こしてシングルアクションでの発砲を基本として、それを実践する訓練を最大25メーター程度の距離で行っていました。しかし、近年では車両での逃走、兵役を受けた韓国人による武装スリ集団など、軍事訓練を受けた外国人による凶器を用いた犯罪の凶悪化により、警察官の受傷事故が増えています。このため、現在ではけん銃の使用規定が緩和され、状況の緊迫性によっては威嚇射撃を行わずして発砲を行うことも認められており、その場合はダブルアクションで即座に被疑者に向けて発砲する必要があるため、実際の訓練でもダブルアクションで5メーター以内の距離を想定したものも行われています。

    
運転席の被疑者に向かって、極めて近い距離で短銃をかまえ、車からただちに降りるように命令する3人の大阪府警警察官。すでにサクラ短銃の撃鉄は起こされており警察官が指を1ミリ引けば"38スペッシャル弾"が発射され、被疑者は半身不随になるか即死する。しかし、変な薬を使用し興奮した永田邦勝はこのあと車をやにわに発進させ、交差点へ飛び出した。すでにその周りには多数の野次馬が集まっており、一般市民に危険が及ぶ可能性を考慮した警察官は発砲による制止を行わなかった。現場警察官が日々対峙する凶悪事件は警察学校の25メーターの射撃場で起きているのではない。事件は20センチ先で起きているのだ。いいね、この台詞。
(大阪西成でのワゴン車暴走事件  写真引用元=JNN報道ニュース)

余談ですが、1979年に発生した、三菱銀行人質事件は、突入した大阪府警機動隊特殊部隊による犯人射殺で解決しましたが、テレビ東京放送の番組「解禁!暴露ナイト」において、当時の大阪府警特殊部隊員が「犯人とはいえ、射殺してしまった時の責任感や苦痛を緩和させる為」に誰の弾が致命傷に至らせたのかを解らなくする手段として複数の隊員による一斉射撃が決められた」と語っています。これは筆者の憶測ですが、先日千葉県松戸市で発生した紀州犬事案も、複数の警察官が緊急避難措置として拳銃13発を犬に発砲しましたが、三菱銀行人質事件の特殊部隊のそれに近い理由があったものと推測できます。

警視庁のSIT等が使うベレッタ92には、いわゆるレーザーサイトやダットサイトなどの光学式照準器が付属しており、標的に対し正確にサイティングすることができますが、一般の警察官が携行する拳銃にはそのような別売オプションは搭載されていませんし、amazonで買った3000円のダットサイトを勝手にサクラに装着することも許されません。ですから、銃本体に付属するアイアンサイトを直接覗き込んで狙いをつけます。さすがに日本警察はそこまで情報公開をしていないので、なかなか実情は見えてきませんが、各県警本部の公式サイトの警察学校紹介ページでは射撃訓練中の様子を見ることができます。そこでは足を大げさに広げ、腰を低く沈めて両手で拳銃を握って構える警察官の凛々しい御姿が。これが近年、広く普及しているアメリカンスタイルの射撃方法なのです。

射撃用 マンターゲット 3種 6枚セット

各警察本部の公式サイトに見るけん銃射撃訓練のイメージ 下記参考

長野県警 
http://www.police.pref.nagano.lg.jp/imgs/academy/5/6.jpg

北海道警
https://www.police.pref.hokkaido.lg.jp/info/academy/kyoujou/image27.gif

神奈川県警
https://www.police.pref.kanagawa.jp/mes/mes80730.htm

福島県警
http://www.police.pref.fukushima.jp/saiyou/img/school/kenjyu_06.jpg

和歌山県警
http://www.police.pref.wakayama.lg.jp/organ/academy/images/daily23.jpg


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