警察無線の解説 車載通信系、携帯通信系、署活系、WIDE・・・

警察の装備 航空機編






























































警察無線 




■ 公開日 2013/05/09 15:24:51  
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車載通信系、携帯通信系、署活系、WIDE・・・警察無線の同報性を最大限に活用し、すみやかに被疑者を検挙せよ!


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これは非常に寒いオヤジギャグですが、警察用語で「ラジオ」は警察無線ではなく、「無銭(ムセン)飲食」です、はい。さて、日本の警察が使用する無線、いわゆる警察無線は現在、すべてデジタルによる暗号化が施され、第三者が傍受したり解読できないようになっているのが特徴です。80年代後半まではアナログだったので、簡単な無線機で誰でも警察無線を聞けました。今から27年も前に発生したグリコ森永事件では、何者かによって警察無線が妨害され警察が翻弄される事件も起きています。そういった対策から警察ではデジタル化を予定よりも急ぎ、80年代後半にはすでに全国の警察本部でデジタル化になった次第です。ただ、90年代後半には革マル派がデジタル警察無線の復調に成功した事が明らかになっています。その後、2003年になるとさらにセキュリティ対策がすすんだAPRという車載型無線新システムに更新されました。一方、警察では過去、100台以上の警察無線機が盗難などで紛失しています。このためコードを毎月変えるなど不正使用されないために対策をとっています。さらにデジタル制御信号を送信することで無線機自体を使えなくすることもできたり、無線機のフタを設定された方法以外の開け方であけるとプログラムが消去されるなど、現代のスマートフォン顔負けのセキュリティ機能満載です。もちろん、警察無線が一般に市販されることはないため、事実上、一般人は「聴取不可能」です。このように日本では警察無線を大っぴらに聞くことはできませんが、アメリカ警察の場合は州ごとに違いもありますが、日本とはまったく逆で、市民は誰でも警察無線を傍受できます。


マニアのみならず、新聞記者も傍受していた警察無線

前述したとおり、昭和60年ごろまでは、警察無線がまだアナログだったので、市販の受信機を使って誰でも傍受でき、当然、事件記者たちも警察無線を傍受し、重要な取材源にしていました。しかし、警察無線がデジタル化された現在ではもはや誰も聴取が不可能になり、事件記者と言えども警察無線を傍受できる機器は所持していません。一方で、警察に入庁する前から警察無線を聞いていたマニアというのが奈良県警本部長に就任した羽室英太郎さんです。毎日新聞によれば、同氏は小学生時代からアマチュア無線を聞き、さらに学生時代は警察無線を趣味で聞いていたそうで、卒業後は警察庁技官になり立身出世して、ついには2015年1月、奈良県警本部長になったそうです。
http://mainichi.jp/area/nara/news/m20150217ddlk29070596000c.html



警察無線のショカツ系とか本部系ってなに?

察無線では、セクションや警察署ごとに割り当てられた周波数と系統が複数あります。もっとも根幹的な系統は「通信系」「本部系」や「基幹系」と呼ばれるもので、警察本部が110番通報の内容を警察署に指令するのがこちらです。そしてショカツ系は警察署ごとに割り当てられた周波数で、本署とそこに属する警察官/警察車両が交信している無線です。警察署ごとに周波数割り当てが違うため、近隣の署同士で混信したりはしません。なお警察無線の種類の一つに移動警電というものもありましたが、現在は「WIDEシステム」に更新されました。こちらは警察専用の内線電話ですが、一般の電話と同じように使用することも可能です。


警察無線機の種類

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警察官が持ち運ぶ可搬型のタイプから、パトカーや覆面パトカーに搭載される車載型の警察無線機まで幅広く配備されています。現在配備されている車載用警察無線機APRは本体と操作部のパネルを外せるセパレート式になっており、パネルとハンドマイク(マイクフックも)だけ、助手席の操作しやすい部分に設置し、本体はトランクルームや助手席の下あたりに設置する方法が主に取られています。普段、マイクをひっかけておくマイクフックの位置は、とくにいろいろな車種が混在しながら運用される捜査用覆面パトカーの場合様々ですが、やはり助手席側付近に配置されています。一方で、警察無線では地下で通じにくいことから、警視庁のショカツでは地域課員に「Pフォン」という警察専用の携帯電話を持たせています。また、警察無線を聴取するための受令機という装置もあります。送信する機能は無く、通常は各PMがイヤホンで指令を聴取します。


警察無線を扱う資格「陸上特殊無線技士」


警察官が警察無線を扱うには民間同様、無線の国家資格が必要です。この資格は陸上特殊無線技士と呼ばれる業務無線の資格で、1から3級まであり警察官は皆持っています。自分で国家試験を受けて取るのではなく、警察学校の授業の中で 「講習」を受けて全員が取得しています。なお本来、無線機を操作するための資格ですが、レーダ取り締まりで使うレーダ装置の使用も、この資格がなければならないため、警察官にとって陸特は業務を遂行する上でとても重要な資格となっています。


刑事ドラマに登場する"警察無線"


刑事ドラマでは古くから警察無線のシーンが幾度となく登場しますが、やはり実際の警察無線が市販されておらず、また細部にわたってレプリカを作るのも困難であることも理由なのか、アマチュア無線機を警察無線機の代用とする場合が多いようです。警察官募集ポスターにも使われている「相棒」というドラマでは、ヤエスのFT-8800を車載の警察無線に見立てていたそうです。なお、使われていた周波数はアマチュアバンドの呼び出し周波数である145Mhzでした。また、古くは「西部警察」という作品ではCB無線機なども代用としていたようです。ハリウッド映画の「ダイ・ハード4.0」でもFBIのパトカーに搭載されていた無線機はADI AR-147というアマチュア無線機です。現在放映されている人気シリーズの「警視庁機動捜査隊216」で沢口靖子さん演じる女性機捜隊員がハンドマイクを握るシーンではモトローラのマイクのようです。なお、実際の警察無線機のメーカーは三菱とパナソニックです。

http://www.tbs.co.jp/getsugol/20151221/


警察無線用語


警察24時を見ていると警察無線のやり取りを知りうることができます。そこでは様々な警察無線用語が飛び交っていました。 例えば「PM」はポリスマンの略で警察官/捜査員です。PSはポリス・ステーションつまり、警察署。PCはパトカーでマルガイは被害者といった具合に、プロっぽい専門用語がズラリです。また、聞き間違いを防ぐために「4月(しがつ)」を「よんがつ」と言ったり意図的に変えています。そんな中でも警察24時で緊迫感満点なのが「至急、至急」でしょうか。これは「至急報」と呼ばれるもので、その名の通り、緊急を要する事案の呼び出しの際に前置きします。例えば「至急、至急、機捜223より神奈川本部。先、手配中の車両を発見」など。至急報は他のどの通信よりも最優先扱いになります。 踊る大警察では逃走車を覆面パトカーで緊急走行で追跡中、「至急はいいから左確認してください!(怒)」と相棒の元警部補に怒られ「ハイ・・・」とシュンとしてしまう助手席の刑事もいてました。
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