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■ 公開日 2013/05/09 15:24:51
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警察庁が"捜査用覆面"として900台購入し、全国へバラまいたスズキ・キザシとは!
昨今、覆面パトカーギョーカイの事情は非常に理解しがたい様相を呈しています。近年は警視庁でトヨタのハイブリッド車SAIや、ダイハツの軽が捜査用覆面パトカーとして導入されるなど、最近は覆面パトカーの採用車種も驚くばかり。そんな中で特に注目されているのが、2013年から捜査用覆面パトカーとして配備が決まり、全国に約900台が生息するというスズキのフラッグシップセダン「キザシ」。2012年度の一般販売台数はたった146台という超希少種であるこのキザシを警察庁が900台近く「国費導入の捜査車両(覆面パトカー)」として大量導入し、全国の都道府県警察にバラまいてしまったのですから。それまでキザシのユーザーと言えば、スズキかその下請けなどといった取引関係にある方々が役員車として使ったりなどしていたようでレアな車だったのに警察の採用により、結果として全国を走るキザシの半数以上が覆面パトカーというバレバレの事態になってしまったことが、カーファンや警察マニアを唖然とさせることになりました。実際、各週刊誌でも「近年マレに見るバレバレの覆面パトカー」として取り上げられ、週刊文春の2013年5月16日号の53ページでは、『新規導入の覆面パトカーが希少車種すぎてバレバレ?捜査用覆面パトカー、警察庁、スズキ「キザシ」 』という題で紹介も。また、フラッシュの2013年5月21日号の66ページには、『覆面パトカーの覆面を剥ぐ!/「見分け方」を究める10カ条◆ 覆面パトカーの見分け方10、スズキ「キザシ」、都市伝説』という記事が載っています。このように過去に例を見ない異色な覆面パトカーが、ここに誕生したわけです。それでは"法執行用キザシ"について詳しく迫っていきましょう!
見分けるポイントはココ!変なアンテナとフォグランプ・レス
公用車としてのキザシと、ヘーワな民間キザシの違いはどこ?実は、緊急車両(覆面パトカー)として配備されているキザシは、フォグランプレス化されているほか、雑な配線で日本アンテナ製のユーロアンテナが後付でルーフに取り付けられている点が最大の特徴です。民間仕様にユーロはありませんから、まず一番の決定打になります。しかし、堂々としたアマチュア無線偽装タイプのホイップアンテナ仕様キザシが茨城県警にあるほか、昨今ではアンテナレスに成功してしまった、ちょっとズルいツルッパゲのキザシも出てきています。ハゲうつしならぬ、ハゲキザシ。アンテナの無いキザシってどこに隠してるのかな?そりゃあガラスマウントでしょう。平成30年ごろから、警察無線がIP化でネット回線を使うようになれば、覆面の無線用車外アンテナなんてますます不要に。そのほか、屋根にポッチは、他の覆面パト同様の装備。お次は、内装を見ましょう。レザーシートがファブリックに。やはり、他の覆面パトカー同様に、納入されるキザシは内装が貧弱になっています。ハンドルも革巻きステアが廃止され、クルコンも無し。安くするためには仕方ないやね。そして覆面にはおなじみのAピラーにクリップがついてます。このようなポイントが民間のキザシとの違いになっています。
ついに警察が対策に乗り出す!キザシの秘匿対策!一層悪趣味に!
純正のキザシのフロントグリル中央には大きな「S」マークがついているのはお馴染み。もちろんリアにも。過去、警察ではあまりにも目立つこの「S」マークに苦慮していたようで、リアからは綺麗に除去してしまった覆面キザシが目撃されています。さらに、
グリルのSマークに黒のビニルテープを貼って目立たなくさせたりする涙ぐましい努力も。
さらにリアについた「S」マークと「Kizashi」のロゴを綺麗に撤去してしまうという警察本部も登場しました。しかし、やはり異様なその振る舞いがアダとなり、逆に目立つ結果となっています。そして2014年春、今度はなんと警視庁でユーロアンテナもはずして秘匿したうえに、スズキの「S」マークが初めからつかない特別なフロントグリルを付けた覆面キザシがお目見えしました。どうやら、このグリルはマイルドヤンキーの好むカスタムパーツメーカー、スクリット製品のようです。コレを装着した覆面キザシは一気にヤン車化し、公道での威嚇因縁度がアップ!そのキッショイ姿は衝撃的。刑事がこんな車に乗るのか。警察にも今頃「Vipスタイル」!?それにしても余計にキモチ悪くなり目立ってしまった気がするんですが、これが全国化されないことを願うばかり。
ついに白黒警らパトカーのキザシも登場!やはりキッショい
(警察に)大人気のキザシが新たなステージへ。2014年4月、神奈川県警察本部にキザシの白黒警ら用パトカーがお目見えしました。以前からキザシの白黒PCへの導入が噂されてはいましたが、神奈川県警が全国初の導入です。実際に走っているキザシの白黒PCは、ミニクラウンみたいでやっぱり妙な違和感をヌグイきれない。もちろんパトライト昇降装置つき。さらにオマケとしては何ですが、AEDも搭載しておりトランクドアにAED搭載車を示すステッカーが。キザシが人命救助するなんて事態が起きたら本当に笑えてしまいます。笑っちゃダメ。残念ながら2015年末時点でキザシの警らPCが配備されているのは神奈川のみ。全国的に普及はしなかったようです。
警察はキザシをいくらで買ったのか?
キザシ2駆の新車販売価格は約279万円とのことでイイお値段です。それもそのはず、キザシは本来シートやステアリングは 本革製などラグジュアリを重視したレッキとした高級車で、スズキのフラッグシップです。ウッソオ、警察はこんな高級車を覆面に!?・・なんて思うなかれ。官報を覗くと、落札価格は713台で7億4799万2700円。計算上、警察は1台あたり約105万円で買ったことになるとのこと。もちろん警察がこんなに安く取得できる理由は、本革シートをファブリックにしたりフォグランプ非装備にしたりしているからだけでなく、大量購入という理由もあるのかもしれません。無論、他社より安い価格を入札で提示したのはスズキ側で、価格設定については警察は関与していません。ただ、警察に採用されることでネームバリューを強めたいスズキの思惑もあるであろうことは想像に難くないでしょう。
キザシがリコール!しかも覆面のみ
なんと覆面パトカー版の「キザシ」が不具合でリコールになってしまいました。
http://www.mlit.go.jp/common/000997524.pdf
サイレン用スピーカーに雨などの水抜き用の穴を開けなかったために水溜りを走った後に水がたまって、サイレン音が小さくなってしまうこともあるとのこと。もちろんこのリコールは「警察の緊急車両」仕様のキザシのみで一般車両には関係がありません。しかし、今回はなんと週刊誌どころか、テレビのニュースでも「サイレンに水がたまりパトカー1070台をリコールへ」 として取り上げられました。これにめげずにスズキにはこれからも皆がアッと驚く覆面パトカーを作ってほしいと思います。「サラブレッドの子はサラブレッド」ってスズキさんは好んでワゴンRのCMで使ってた笑撃のフレーズですが、キザシにも何かキャッチコピーを・・・ 。
バレバレの覆面で本当に大丈夫なのか?
・・・とまあ、キザシの覆面パトカーがカーマニアや警察マニアだけでなく、テレビや週刊誌など各方面で話題になってしまい、大々的に存在がバレてしまったようです。しかし、散々笑っといてなんですが、笑い事で済む話なんでしょうか?ゼンリョーな市民としてはこんなバレバレの覆面パトカーで街のヘーワは守れるの?っていう純粋な疑問が。ところで、「フェラーリを乗りたいときに乗り回す麻布十番の社長」という面白い動画がありました。何かの会社の社長という方がイタリア製の高級乗用車を乗りたいときに乗り回すという動画ですが、撮影者も撮影時は気が付かなかったのでしょうが、社長さんのイタリア製高級乗用車の後ろにはキザシの捜査車両が・・・。これが偶然なのかマークされているのか、もちろんわかりませんが、イタリア製高級車よりも覆面キザシ(も高級車なんですけどね〜)の可愛らしいダックテールに目が釘づけになってしまう筆者は、
やっぱりキザシファンなんでしょうか。
皆さんも、街でキザシに出会ってしまった場合、変なアンテナがついていたりしないか、ちょっとだけ気に留めてみてください。ただ、残念ながらキザシの販売は2015年で終了し、同年12月をもって製造中止されました。
このページを執筆するにあたり、下記サイト様を参考にさせていただきました。
(著作権法による典拠元の明示)
http://www2.famille.ne.jp/~mst-hide/
http://nightshift.opal.ne.jp/jp9/scrit140811.jpg
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