皇宮警察と皇宮護衛官




警察の装備 航空機編

皇宮警察と皇宮護衛官 




■ 公開日 2013/05/09 15:24:51  
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皇宮護衛官は皇族の警衛(警護)を行う警察庁職員です。

天皇陛下および皇族の身辺警護や、皇居の警備(警衛と呼びます)を任務とするのが「皇宮警察」という警察庁の付属機関です。本来、警察という組織は市民を公平に守ることが求められますが、皇宮警察は一般市民を一切守らないことが、最大の特徴という少し変わった警察です。そんなことを言うと語弊があるかもしれませんが、実際のところ、皇宮警察の設置目的はやはり、「天皇及び皇后、皇太子その他の皇族の護衛、皇居及び御所の警備その他の皇宮警察に関する事務」となっているため、一般市民とあまりなじみのない警察かもしれません。ただし、全国の警察官がハケンされてくる千葉県警察成田空港警備隊には皇宮護衛官もハケンされることがありますから、まったく市民を守らないということはありません。また、組織の名称こそ警察ですが、職員の正式名称は警察官ではなく皇宮護衛官と呼ばれ、一般の警察官採用試験とは別に設けられた試験による独自採用になっています。その本部は「皇宮警察本部」と呼び、さらに「警察署」ではなく「護衛署」と呼ばれます。天皇皇后両陛下をはじめとする皇族の警護を主任務とする一方で、皇居内の消防活動も担っています。また、皇族が学校に通われる場合、皇宮護衛官はもちろん、同伴して学校内で武装警護を行います。現在の皇宮警察は警察庁の付属機関ですが、戦前戦中は宮内庁に所属しており、「皇宮警察官」という官名でした。ただ、一般の警察官と違って警察権の付与が限定的であり、武装は許されていも逮捕権がないなど、現在の皇宮護衛官とはかなり性格が異なっていました。やはり皇族の御方々は書道や茶道など多くの文化教養をお持ちでいらっしゃいますため、これらの催しが行われる場所でも警衛が必要となりますゆえ、護衛官にも高い教養が必要になっているのが実情でございます。さらに馬術にも通じており、皇族の御方々とご一緒に馬に乗ることもあります。


皇宮警察のパトカー


もちろん警察のパトカーと同様、皇宮警察本部でもパトカーを配備しています。ただ、こちらも都道県警察のパトカーとは別物。皇宮警察本部で使用されるパトカーは、皇居の敷地内などの警衛のために使用されますが、一般の警察用パトカーと違って白黒ではなく、真っ黒やグレーの車体に旭日章をつけブーメランパトライトを載せた一風変わった車両が配備されています。都道府県警察のように白黒で統一されているわけではないようです。そしてこのような皇宮警察の制服用パトカーは、天皇陛下や皇族方の車列に随行することは無く、もっぱら皇宮御所の警衛に使用されています。


皇宮護衛官の武装は?


マルシン ブローニング M1910 + サイレンサー ダミーカートリッジ仕様 ブラック HW
麻薬取締官や皇宮護衛官の使用するブローニング拳銃

皇宮護衛官には警察官に準じた武装が法律で許されており、警察官と同種の回転式短銃がもっぱら配備されています。古くはブローニング製品の自動拳銃を側衛員と呼ばれる警察のSPに相当する皇宮護衛官が携行し、一般の護衛官はスミスのレギュレーションポリスやチーフスペシャルを使用しました。その後、ニューナンブが開発されると、警察官同様に皇宮護衛官用にも導入され、現在でも広く使用されています。一方、警察のSPが使用していたことでもおなじみのワルサーPPKを現在も皇宮警察で配備している模様です。ほかに、特別警備隊員用としてMP5短機関銃も配備されていますが、公開された公式資料でM93Rが登場した史実は一度たりともありません。

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