パトカーの運転員と緊急走行とは




警察の装備 航空機編































































パトカーの運転員と緊急走行とは 




■ 公開日 2013/05/09 15:24:51  
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運転免許を持ってるだけでは「パトカーの運転手」にはなれない。パトカー運転員養成専科に(毎回)合格せよ!




いくら警察官でも、ただ、運転免許を持ってるだけではパトカーの運転を許されません。言うまでもないことですが、パトカーの運転員は運転のプロ。緊急走行で赤信号の交差点に猛速度で突っ込んで、タクシーに衝突をするようなオッチョコチョイな警察官はたぶんいません。そんな運転員になるには厳しい養成研修が待ち構えており、研修後の実技と筆記試験にパスして、初めて警察内部の格付け制度である技能検定が与えられます。この検定には3つのランクがあって、低いランクだと夜間に緊急走行ができないなど限定条件が付きます。なお、この資格には定期的な考査が行われており、毎回合格しなければ資格は取り消されます。ううむ。なるほど、パトカーの運転をするにはやはり厳しいライトスタッフ考査があるわけですね。


パトカーは二人乗りが基本?



警らや、交通取り締まりを行うパトカーは警察官の二人乗車が基本で、運転するのは階級が下の警察官で助手席が上官で車長の警察官です。車長が警察無線の通信やサイレンアンプの操作を行い業務の責を負います。交番のミニパトにおいてはこの限りではなく、一人乗車が多いようです。 ノルマ稼ぎのために新人が一人で市役所の前をパッソでぐるぐる回っているのを見ると悲しくなります。


パトカー運転用の手袋って?



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さて、いろいろなパトカーの知識を掲載していますが、"パトカーの中の人"である警察官の着用する"小物"についてちょっとだけご紹介させていただきたいと思います。街中を走るパトカー。運転する警察官はブルーのちょっとカッコいい運転用グローブを着用しているのを見かけることはありませんか?あの手袋はペンギンエース製品で、マニアからは通称・パトグロ(パトロールグローブ)と呼ばれる手袋のうちの一種なんです。夏用とオールシーズン用があり、夏用は甲側がメッシュになっており手のひら側にはアテがついています。青、白、黒とカラーは全部で3種類。警察本部によってさまざまなタイプが納品されていますが、このペンギンエースの製品は比較的多くの警察本部で採用実績があり、警察24時にも登場実績多数の認知度ナンバーワンアイテムです。市販もされており誰でも購入できるのも魅力です。ただし、と致しまして、警察納入タイプと民生品仕様は徽章が違っており、市販品バージョンは"警察風エンブレム"になっています。

ペンギンエース公式サイト 徽章の違いはこちら

http://www.penguinace.co.jp/product_86.html

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パトカーの緊急走行について



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さて、パトカーに限らず、緊急車両が緊急走行を行うにはサイレンと赤色灯が必要になります。しかし、交通取締り用の警察用車両が交通取締りを行う場合に限り、サイレンを鳴らさなくても、緊急走行が認められます。ただし、赤色灯は必ず点灯させなければなりません。さらに道路交通規則では交通取り締まりに使用する自動車のみ、サイレンも赤色灯もナシで何キロ出してもよいとされています。だから面白がって「あのパトカー、赤灯もサイレンもなしで何キロ出してんだよw違反だろw」などと、自らの違反を覚悟の上で、追尾しドラレコの動画をYOUTUBEに上げるのはおよしになって〜ん。それにしても、道路交通法や交通規則などにより警察車が様々な特例を受けているとはびっくりだね!

なお、警視庁(東京都)の場合の道路交通規則は以下のようになっています。
http://www.reiki.metro.tokyo.jp/reiki_honbun/ag10121991.html

なんでサイレンを鳴らさないのかというと、鳴らすと違反者にバレるからです。とくにレーダーを積まない交通用覆面パトカーにこの傾向が強く、速度測定のための追尾時はサイレンを鳴らさず、屋根の赤色灯も起立させず、フロントグリルの前面赤色警光灯のみ点滅させて、前方の違反車両に喰らいつきます。こうすることで、緊急走行の条件を満たしつつ前面赤色灯は違反車両からは見にくくなり、バレにくくなります。

この一連の課程を「覆面に煽られた」と表現する違反者もいますが、「覆面パトカーが(法定速度で走る車両を)煽って速度を上げさせることはしていない」と青森県警察本部が明確に否定しています。
http://www.police.pref.aomori.jp/koutubu/sidou/torisimari_kyouryoku.html

また、下記のサイト様にて現職警察官とのやりとりで前面赤色灯について面白い説明をされています。
http://policecar.nomaki.jp/pcsoubin.html

「Rスイッチは前面警光灯のみ点滅させることができるスイッチです。こちらは隊員曰く"スピードの測定に使用する"とのことです」と書かれています。意味は文面そのままで、測定時は前面赤色灯のみ点灯させる、ということでしょう。

また、「この前、覆面パトカーに追尾されフロントグリルの赤いランプだけ光ってたんで驚いてスピードを落としたらパトカーは何も言わずそのまま抜いて行ったんですが、あとから呼び出しなどあるのでしょうか?」こんな書き込みをヤフー知恵袋でよく見ますが・・・おそらく測定中に対象車両が測定に気づき速度を落とし、速度測定が不可能になったため、検挙に至らなかった・・と想像できます。その場合、苦し紛れに覆面がスピーカーで注意をしながら去っていくこともあるようで「覆面パトカーが警告だけで済ませてくれた。優しいお巡りさんで良かった」なんて勘違いしてる人もいるようです。

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パトカーが緊急走行で遅刻の受験生を搬送!?


受験大国の韓国では毎年、受験シーズンになると、国を挙げて受験生をバックアップするのが慣例になっています。警察がパトカーや白バイで緊急走行で受験生を搬送したり受験生の乗ったバスを先導したりもう何でもあり。日本人の感覚からしたらかなり奇異に見えるでしょう。ところが、同じような騒動が日本でも起きてしまったのです。事件は2004年、京都で起きました。ある一台のタクシーの運転手が交番に駆け込んできました。運転手は「受験に遅刻しそうな女子生徒を助けてやってほしい」と警察官に説明。警察官が車内の女性に話を聞くと、女性は泣きじゃくりながら「受験会場を間違えて間に合わない」と説明。交番の警察官は「人生を左右する緊急事態」として直属の上司に確認のうえで許可を取り、なんとパトカーで緊急走行をしてその受験生を大学まで送り届けました。途中、高速道路などを経由して25分の緊走で受験先のキャンパスまで走り抜きました。結局、遅刻者のゴネ得だったわけ。少なくとも受験生がオトコだったら京都府警は「会場を間違ったあんたが悪いやん」「また来年受ければええやん」とか「これ以上泣き喚けばタクシーへの営業妨害で罪になるで」とか言って同じ対応はしないでしょうね。この受験生を搬送するためサイレンを鳴らしたパトカーに道を譲らなければならなかった一般車両、青で横断歩道を渡っていた歩行者。この事件はネット上でも賛否両論が巻き起こり、女性を批判する声や警察の対応を称賛する声も上がり実際、京都府警には全国から賛否両論の声が届いたそうです。さて、もう一方、パトカーが受験生を送り届けた話があります。こちらは受験生を乗せた旅客バスが高速道路上で事故ってしまい、(何の非もない)受験生たちがこのままでは遅刻になってしまうため、パトカーが緊急走行で受験会場まで受験生を送り届けたという警察の粋な計らいに誰もがホッコリしたというお話でした。


緊急走行できない捜査車両がある?





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前述したとおり、緊急走行とはサイレンを吹鳴し警光灯を点灯させた状態で走行することです。警察に認められている緊急走行は交通事故&違反車追跡や捜査以外にも、覆面パトカーで刑事が一人で裁判所まで緊急に逮捕状を取りにいく場合も緊急走行が認められています。一方、警光灯のみ光らせてサイレンを鳴らさず通常走行することを警戒走行といいます。これは単なる街頭犯罪の警戒です。当然、緊急走行をする車両は公安委員会に認可されていなければならないのですが、警察の中で捜査に使用されるいわゆる「捜査車両」のうち、緊急車両登録がなされていない車両も多いのです。とくに緊急走行で現場に向かうような事案が滅多に起きない地方の警察署では、警察無線だけはあっても赤灯とサイレンが無い非覆面の捜査用車両も多いようです。このような事情から捜査車両と、覆面パトカーの言葉の定義を巡って、一部ネット上でいざこざが起きる場合もあり「TAアンテナが付いてるだけで覆面パトカーとは断定できない」とか、「捜査車両=覆面パトカーじゃねえぞ」などの論戦が起きる場合もありますから、うっかり巻き込まれないようにご注意を。また内偵捜査などの場合は、レンタカーが投入される場合もあります。その際は単なるレンタカーというかリースされた車なので、サイレンアンプや赤色灯などを積まず、無線機(およびアンテナ)のみという場合もあります。さらに、大事件などの発生時は車両が足りなくて署員のマイカーが使用されることもあります。もちろん、公費で警察官の自家用車を覆面に改造している一部のアメリカの警察組織と違って、日本では警察官の車とはいえ、私有車に警察用緊急車両指定はできませんから一般車両です。ただ、そのような場合や、緊急走行ができない捜査車両であっても、必要な場合は、パトカーや白バイの先導を受ければ緊急車両に準じた車両として扱われますから警察ではとくに困らないようです。でも先導付きとはいえ、赤灯もサイレンもない署員の私有車のヤンチャ臭いセルシオがハイビームにして赤信号の交差点をかっとんでいくのはちょっとスゴイ。

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