耐刃防護衣と防弾チョッキ




警察の装備 航空機編


耐刃防護衣と防弾チョッキ 




■ 公開日 2013/05/09 15:24:51  
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あの青いベストは防弾チョッキではなかった!?





日本の警察官は普段から「防弾チョッキ」を着ているのか?と言えば、NOです。実は制服警察官が普段着用しているあの青いベストは、制式名称「耐刃防護衣」と言う防刃ベストです。かつては制服のシャツの上に白色のものを着込んでいました。


中古 耐刃防護衣インナータイプ

現在ではイラストのような制服の上から着用する、紺色の防刃機能と収納機能が付いた「耐刃防護衣」が配備されています。これはあくまで刃物の突き刺しから体を防護するもので、銃弾のストップパワーはありませんから防弾チョッキとしては機能しません。また、アイスピックのような尖ったものに対しても無力です。私服警察官は機動捜査隊などを除き、防刃チョッキすら着用しない場合がほとんどです。


警察の防弾チョッキとは?防弾チョッキといえども全ての銃弾を防げるわけではない!

では、制服警察官や捜査員がどういった場合に防弾ベストを着用するのかというと、銃を使った立てこもりや、強盗などの凶悪事件が起きた場合のみです。防弾ベストは昔に比べ軽量化されてはいますが、防御できる弾薬の種類に応じてランク付けされており、防弾に用いる素材には、金属やセラミックのトラウマプレートと複合素材の「防弾繊維」の二種類に大別されています。日常的に着用できるほど軽量な防弾ベストはやはり防弾性能に劣るでしょう。なお、防弾ベストはパトカーに積載されています。

首回りが補強された防弾チョッキの配備


過去に、愛知県警察では出動したSAT隊員が殉職する事案が発生しました。これはSAT隊員に始めて殉職者が出たケースです。無論、SAT隊員は防弾ヘルメットや防弾ゴーグル、防弾チョッキ、防弾盾・・さらには装甲車まで出して完全なる防備で出動していました。しかし、この時、愛知県警察SATに配備されていた防弾チョッキは、襟元をカバーする能力に欠けており、それをあざとく見つけた犯人が、正確にSAT隊員の無防備な首元を室内から拳銃で狙って撃ったのです。無論、一般人が闇夜に防弾チョッキの隙間を狙うなど不可能。しかし、犯人のヤクザは覚せい剤で集中力を高め・・ルビー・エクストラ・リボルバーという質の悪い短銃で、闇に紛れて展開していたSAT隊員に向けて撃ったのです。映画ではロボコップの口元には「お約束」として弾が一発も当たりませんが、現実では無防備な顔付近は弾丸に無力ですから防護しなければなりません。そして愛知県警察ではこれを機に、警察官へ「首元まで防護できる」新型防弾チョッキを配備しました。

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